教育

エンゲージメント向上

2024年2月27日

増えすぎた選択肢による迷いを解消し、アクションを促す。「離脱の谷」を克服したLINE戦略とは?

株式会社QQEnglish

コロナ禍をきっかけに、利用者が堅調に伸びているオンライン英会話。通学時間不要でいつでもネットで受講できる手軽さから、コロナが落ち着いた今も引き続き人気を博しています。近年ではさらに、AIやChatGPTを活用した英語学習、コーチングなど、新しいサービスも登場し、ユーザーの選択肢が広がっていますが、その一方で自分に適した英語学習方法に辿り着けない人も増えています。

今回は当初の目標の2倍の成果を得ることができたというLINEを使ったマーケティング戦略について、マーケティング部に所属する岩田様と北村様よりお話を伺いました。

株式会社QQEnglish
マーケティング部シニアマネージャー 岩田様
マーケティング部チームリーダー 北村様

課題:

・短時間でさっと自分の知りたい情報をチェックしたいというニーズが強まる中、WEB上で適切な情報に辿りつきにくい状況であった。
・今までのLINE公式アカウントの運用だけでは、個別最適な顧客体験を実現できなかった。
・LINE運用のPDCAを回せていなかった。またLINEでやれることが多く、何から施策を実施すればよいかわからなかった。

戦略/施策:

・今まで接触できていなかった、検討中に離脱したユーザーに着目し、新たな顧客接点を構築する
・優れた顧客体験を実現するため、顧客の英語学習ニーズを収集し、セグメント配信をおこなう
・運用支援プランで、戦略、施策、クリエイティブ制作、分析まで伴走していただけるパートナーを見つける

効果:

・サブスク契約が目標値の2倍を実現
・毎月600人以上の新規ユーザーと継続的なコミュニケーションを取れる接点を構築
・LINEに関する業務量を抑えつつ、成果を出せる体制を構築

情報過多により選択迷子のお客様が増加。LINEは解決の糸口になる

–はじめに、お二人の業務内容と現在のミッションについて教えてください。

北村様:セブ島の留学事業のマーケティングと兼業でSNSとLINEマーケティングを担当しています。LINEに関しては新規会員を増やすことがミッションです。

岩田様:オンライン英会話の会員数とセブ島留学の申し込み数を増やすために、認知拡大、ブランディング、LTV向上などマーケティング全般の業務に取り組んでいます。

−−オンライン英会話業界の課題と現状について伺えますか。

マーケティング部 シニアマネージャー 岩田様

岩田様:オンライン英会話業界は、コロナ禍前後で大きく市場が変化しました。コロナ禍以前はリアルな教室に通ってレッスンを受けるのが主流でしたが、コロナ禍が始まってからは感染防止の観点から、オンライン英会話が一気に普及。教室に通わなくても同じように学べて、語学力も伸ばせると、右肩上がりに急成長を遂げました。

コロナは落ち着き始めていますが、ライフスタイルの多様化にともない、いつ、どこからでも受講できるというオンラインの気軽さや利便性が支持され、引き続き、多数のお申し込みをいただいています。

近年はリスキリングへの意欲が高まっていますし、海外出張や旅行の機会が増えたため、コストパフォーマンスとタイムパフォーマンスの両方のメリットがあるオンライン英会話を選択する方は引き続き増加しています。また、近年は小学校で英語必修化されたことから、お子さまの英語学習のサポートとしてのニーズも伸びています。オンライン英会話であれば親御さんの送り迎えの手間も省けますから、まだまだ需要は膨らんでいくでしょう。

QQEnglishでは、多様化するお客さまのニーズに合わせオンライン英会話とセブ島留学、キッズ向けのレッスン、シニア向け、コーチングやプログラミングと様々な英語学習サービスを展開しています。今後はChatGPTなどのAIツール、アプリ、オンライン、対面と、より幅広い選択肢とその組み合わせが求められていくと考えています。数多あるオンライン英会話サービスの中から選んでいただくには、多様化するお客さまのライフスタイルの変化と共に、英語学習サービスも形を変え、最適化していかなくてはなりません

しかし、選択肢が増えれば増えるほど、自分に合った英語学習法がわからない、調べても調べても求める情報に辿り着けないというお客さまが増えることも事実です。ですから、私たちサービス提供者は、一人ひとりのライフスタイルや英語学習で叶えたいこと、捻出できる学習期間をヒアリングした上で、もっともベストな学習法を提案することにも注力していく必要があります。

−−MicoCloud導入以前はどのようなマーケティング戦略を行っていましたか。

岩田様:以前はオンライン英会話学習を希望する顕在層ユーザーに向け、WEBマーケティング(アフィリエイトやSEO、比較サイト経由)を実施していました。

最近は、アプリなど従来の英語業界以外からのサービス参入などの競争が激化しており、接点を持ったユーザーに対していかに最適な情報を届けるかが、サービスを選んでいただくために重要なポイントとなっています。

また認知拡大だけでなく、レッスンの無料体験の提供や、本契約後の継続率も重要です。オンライン英会話は、基本セルフサービスとなるため、英語学習が継続できるかは本人のやる気次第であることから、モチベーションを維持するための提案も必要です。

これまでは学習意欲はあるけど、自分に適した学習方法がわからないというお客様に向けて、メルマガで情報をお届けしてきたのですが、ここ最近は開封からのクリック率が低下していることが課題でした。このまま従来のやり方にこだわっては先がないと考え新たな可能性として選んだのが、LINE公式アカウントです。

北村様:まずは登録者を増やすことを目標にLINE公式アカウントの運用を開始しましたが、ノウハウもなく、とにかく試行錯誤を繰り返すだけで、時間に見合った成果を得られずにいました。専任の担当者もいませんし、スキマ時間で配信をしていたこともあって、配信頻度や配信内容、戦略もバラバラ。「今までのやり方を変えたい」とLINEマーケティングサービスを探し始めました。

−−世の中には多くのLINEマーケティングサービスがありますが、その中でなぜ、MicoCloudを選ばれたのでしょうか。

岩田様:先にも述べたとおり、課題は専任の担当者がいないことや、ノウハウやリソースが足りないことでした。そのため、ただLINEマーケティングツールを導入するのではなく、実績があり、ノウハウが豊富なパートナーを探していました。

他社サービスとも比較しましたが、実績が豊富で目標達成に近づけるとパートナーさんと感じてMicoCloudを選びました。費用面についてもミニマムにスタートさせることができましたし、対応のきめ細やかさも惹かれたポイントです。また、担当者の方が当社サービスを利用した上で提案をいただけたことが一番の決め手になりました。上から目線になって恐縮ですが、ソリューションが半分、ご担当者の熱量が半分というのが本音です。

LINEの役割は「ユーザーのニーズを引き出し、各フェーズにおける離脱の谷を埋める」こと

−−LINEマーケティング戦略の全体像について教えてください。

岩田様:まず当サービスの購買ファネルは、以下のようになっています。

①サイト訪問

②無料の会員登録

③無料の体験レッスン

④カウンセリング(希望者)

⑤有料会員登録(サブスクリプション)

この流れで離脱が発生しないことが理想ですが、当然、各ファネルのタイミングで意欲の低下や外部要因(仕事で忙しく検討が止まる)、他社比較により離脱が起こります。

ダイエットも同じですが、モチベーションの維持は決して簡単なことではなく、それぞれのファネルにおいて「離脱の谷」が発生します。

そこで私たちは、お申込する意欲に合わせて最適なタイミングで最適なコンテンツを提供することで、スムーズにゴールに導くということを目指しています。

−−MicoCloudは貴社のマーケティング戦略において、どのような位置付けとして捉えていますか。

岩田様:LINEはお客様とのコミュニケーション手段の一つ。お客様に伝えたい内容・コンテンツの特性に応じてメールと使い分けて活用しています。LINEはお客さまがいつでもメッセージを開ける手軽さやレスポンスのスピード感に優れており身近なデバイスから短文で、ライトに情報を伝えられることがメリットです。一方でメールは長文コンテンツとの相性がいいです。そのため、セブ島留学などの長期で検討が必要なプランに関する情報はメールで丁寧に説明しています。

お客様のニーズと求める情報量、情報の質を確実に拾い上げ、その都度、適切なタイミングと適切なチャネルでコンテンツを出し分けすることが成果につながる重要なポイントだと思います。

−−MicoCloud導入後、具体的にどのような施策を進めてらっしゃいますか。

岩田様:離脱の谷を埋めるためには、適切なタイミングでユーザー一人ひとりのニーズにパーソナライズされたコミュニケーション(情報提供)をする必要があります。

以前はLINE公式アカウントからの一斉配信しか実施できていませんが、、MicoCloudの導入によりLINE上の顧客属性や行動データを蓄積し、そのデータを活用してお客さまの行動を促すコミュニケーションが取れるようになりました。

また、LINEを最大限活用するために、以下のような施策からはじめています。

・WEBサイトへポップアップ掲載:レッスン無料クーポンを付与し、友だち登録を促す

・初回アンケート:アンケートでユーザーのお悩みと英語学習の目的に関する情報を収集する

・セグメント配信:アンケート結果を一斉配信時のセグメントに反映し、適切なサービスを紹介する

・リッチメニュー出し分け:無料の体験レッスン前の人に「無料体験はこちら」のメニューを表示することで申し込みへと促す

まずは友だち登録者を増やすことを目標に据えていますが、ご登録者にはインセンティブのご案内や、アンケートの回答に応じて最適なコンテンツの提供など、次のステップに促す工夫を施しています。

成果は目標値の2倍。LINEを運用するなかで成果以上の気づきが得られた

−−MicoCloudを導入してから、どのような成果を得られましたか。

北村様直近のLINE経由で有料プランを契約されたお客様は、目標値の2倍でした。この成果に紐づくKPIとして、毎月コンスタントに600人以上の友だちを獲得していることと、無料体験数を着実に増やしたことが影響しています。

運用開始から4ヶ月ですぐに成果が出たことはうれしいことですが、運用は始まったばかりですし、改善を繰り返すことで伸びしろがあると期待しています。

−−LINEマーケティングを実行するなかで、何か気づいたことがあれば教えてください。

北村様:本来LINE公式アカウントの活用目的はオンライン英会話における無料レッスン体験の促進や有料プランの契約への誘導だったのですが、オンライン英会話以外のサービスのリード獲得にも繋がっています。友だち登録をした際にアンケートに答えていただくのですが、お客さまの回答内容を見るとオンライン英会話よりもより本格的に英語が学べるコーチングサービスが適していると気づきがあったのです。

今までの運用ですと、このお客様にも通常のオンライン英会話のプロモーションをお送りしていたのですが、この方には「コーチングサービス」のご案内をお送りして、ご契約いただきました。

お客さま情報を取得していなければ、このようにコンテンツに反映させることはなかったと思います。お客さまを知ることによって、具体的なアクションを決めることができたよい例であったと思います。

また、運用開始時にMicoCloudの担当者からリッチメニューの改善を提案いただきました。それまではオンライン英会話の会員登録を促すことに着目してメニューを組んでいたのですが、変更後はLINE経由でレッスン予約をしている有料プランの会員も多いことがわかり、新規の登録以外にもさまざまな用途で利用されていることに気づきました。

MicoCloudの担当者がお客さま視点に立ってご案内くださったからこそ、既存の会員が本当に求める機能やサービスを素早く捉え、改善できました。そうすることで、顧客体験も向上しますし、長くご利用いただくことにつながりますから、サブスクリプションサービスを提供するうえでも非常に重要な視点です。

−−MicoCloudのサポート体制についてはいかがでしょうか。

北村様:他社の事例を交えてアドバイスしてくれたり、第三者視点で改善案を教えてくれたり、大小あらゆる施策に対して真摯に対応してくださるので、安心しておまかせできます。離脱者のセグメントを切った後追い配信、非会員向けのフォローアップなど、伴走してもらえるからこそできることも数多くあります。今後も実績と知見をお借りして、各施策の打率を上げていきたいですね。

お客様の求める情報を先読みしてお届けし、顧客体験を向上させたい

−−今後の展望についてお伺いできますでしょうか。

岩田様:QQEnglishのミッションは「To be the gateway to the world」。当社を活用していただいたお客様の英会話スキルを伸ばし、新しいチャレンジの機会をお手伝いすることです。

QQEnglishには1,800人のフィリピン人教師が正社員として在籍し、長期間のトレーニングを受けたうえでレッスンを行っています。質の高いレッスンに加え、明るくポジティブなメンタリティを持った教師が生徒さんのやる気を引き出しながら、英語力を上げてくれるのが当社の強みと考えます。多様化するお客様のニーズに応えるべく、トレーニングを積み重ねた教師を主軸にQQEnglishにしかできない英語学習機会を提供していきたいと考えています。

−−そのうえで、MicoCloudをどのように活用していきたいですか。

北村様:お客様が求める情報を先読みしてお届けすることで、顧客体験を向上させたいと考えています。受講対象は大人か子どもか、なぜ英語を学習したいか、いつまでにどの程度話したいのかなど、LINEのアンケート情報を分析し、さらに細かなセグメントに分け、配信メッセージを最適化していきたいですね。

岩田様:そこにはまずはLINEでお客様のニーズを確実に引き出すことが重要です。LINEが持つポテンシャルのうち、活用できているものはまだわずかだと感じます。今後もLINEでのコミュニケーションを通じて、各々のお客さまに合わせた高品質なサービスを追求しつつ、最適な情報を出す、最適なシグナルを探っていきたいと思います。

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