製造・メーカー

LTV向上

2024年3月21日

LTV向上のため既存顧客へ新規商品の認知を狙う。顧客解像度が高いからこそできるLINEマーケティング戦略とは。

OGK技研株式会社

OGK(オージーケー)技研株式会社

チャイルドシートをはじめ、自転車関連商品を開発・提供しているOGK技研株式会社様では、家族みんなが笑顔になる自転車ライフをサポートするために、日々、商品開発に取り組まれています。

リブランディングの際に掲げた「家族の移動創造企業」を実現するために、Webマーケティングを強化してきましたが、さらなる一歩を進めるためにLINEマーケティングに着目。LINEの活用によって商品の認知度も上がり、売り上げにもつながっていると言います。

今回は広報とマーケティングに携わる部署に所属する藤田様と松本様から、MicoCloud導入前に抱えていた課題や導入後の成果について伺いました。

 

OGK技研株式会社
市場開発本部 顧客開発部
松本様
藤田様

課題:

・企業の認知度が低く、メーカー指名で商品を購入してもらえない
・メーカー視点でのものづくりとお客様のニーズとの間に温度差があると感じていた
・長期的に接点を持ち、商品開発に活かせるコミュニティが必要だった

戦略/施策:

・LINEアンケートでお客様の詳細な情報とニーズを把握する
・アンケートの情報をもとにセグメント配信を行い、購買につなげる

効果:

・顧客解像度が大幅に上がり、商品開発や営業資料に落とし込めるようになった
・LINE経由での先行予約申し込みやECサイト利用が増え、売り上げにもつながった

 

「OGKの認知度を上げるには?」リブランディングを起点にSNSで認知拡大に向けた施策を開始

−−はじめに、事業内容とお二人の業務について教えていただけますか。

藤田様:OGK技研は、自転車用のチャイルドシートやバスケット、グリップなど、樹脂を使用した自転車周辺商品の設計と製造販売を行っている企業です。最近はペット関連やアウトドアなど、アイテムを拡充しています。

私は、広報マーケティングに携わる顧客開発部に所属し、お客様とのつながりを今まで以上に深めることをミッションとしながら、SNSの運用やWebページの運用、安全啓蒙活動にメーカー担当者として出演するなどしています。

松本様:同じく顧客開発部で、商品企画、市場の動向把握、商品販売後の動向、販売戦略商品など、マーケティングの最初と最後の重要な部分を担当しています。

−−OGK技研様の事業領域における市場と課題について伺えますか。

藤田様:スポーツバイクを除く一般的な自転車の場合、メーカーを気にせず、なんとなく店頭で買った自転車に乗っている人が多くいらっしゃいます。そのため、企業としての認知度が低く、購入したらたまたま「OGKだった」と認知されるケースがほとんど。電動自転車には出費をしても、自転車――いわゆる“ママチャリ”は安いイメージが根強くあるためお客様の財布の紐も硬く、安いからという理由で買われることがほとんどです。また、OGKが主力としているチャイルドシートにおいては、利用期間も限られるため買い替えもほとんどありません。

そのため、年間を通して売上げにつながる商品を開発し、購買につながるあらゆる機会を創出する必要があると考えていました。OGKに限らず、業界全体が同じような課題を抱えているかもしれません。

※優れた商品開発力や安全基準が認知されておらず、OGKの商品を買う理由につながっていないことが課題

−−MicoCloudを導入される前に実施していたのはどのようなマーケティング戦略でしょうか。

松本様:OGKは、創業から70年以上の歴史を持つ自転車パーツメーカーとしてお客様の日常に寄り添った商品開発を続けてきました。今よりもっとお客様と長期的なお付き合いができるよう、新たに「家族の移動創造企業」というスローガンを掲げ、最近ではペット向けからアウトドア用まで、多様な商品の開発を手掛けています。

マーケティングの観点では、お客様が「OGKだから安心だ」「OGKの商品だから買いたい」と企業名で選んでくださるように、SNSをはじめ、認知拡大に向けた施策を実施してきました。

藤田様:実際にユーザー調査をしてみたところ、チャイルドシートメーカーへの関心が低く、メーカー名を見ずに購入されていることがわかりまして…。このままでは商品の魅力を伝えきれないままになると危機感を抱き、Webマーケティングを強化する方針を打ち立てたのが5〜6年ほど前です。

そこで取り入れたのはInstagram。Instagramは欲しい情報を探すため利用している人も多く、写真で商品の魅力を伝えられると思ったため、商品説明や新商品の案内をメインに投稿しています。

その中で、品番で呼称していた商品を「グランディア」など、ブランド名で説明するなど、認知につながる小さな工夫を積み重ねてきました。そうした努力が実を結び、今ではOGKが「知っている人は知っている」メーカーへと変わりつつあります。

−−認知拡大を目指す中、なぜMicoCloudを検討されたのでしょうか?

松本様:Instagramはアカウントがなければフォローいただけませんし、OGK以外の商品を利用している方とはつながりが持てません。Instagramではある程度のセグメントが取れますが、私たちが知りたい細かな情報まで得ることができないんです。どの地域でどんな利用をされているのか、より深掘りした情報が取得できればもっとお客様のニーズに沿った商品開発が実現できるはず…。

そう考えていた時、LINEマーケティングツールでお客様のデータを分析できることを知り導入を検討しました。当時、LINEは必要に応じて情報を配信するために使用する程度でしたが、メルマガより開封率が高いという事実を理解していたので、もっと戦略的に活用できる方法を模索していたんです。

−−数多くのLINEマーケティングツールがありますが、その中でなぜ、MicoCloudを選ばれたのでしょうか。

藤田様:社内のリソース不足を補うために、ツールと併せて運用支援していただけることが第一条件でした。Micoworksはこの2点をパッケージで提供されていますし、取引企業の業界も幅広く、実績が豊富でしたから、あらゆる角度からご提案いただけるだろうという安心感がありました。業界内でもLINEをマーケティングに活用しているメーカーは少ないため、導入実績が多数ある点は導入決定への大きな後押しになりました。

松本様:今までにないリソースと投資になるため心配はありましたが、やりたいことを実現するには納得できる金額でしたし、ノウハウと知識を有した圧倒的な提案力から、導入するならMicoCloudだと思ったんです。

お客様から「OGKだから買いたい」を引き出すために―LINEを通してお客様の声を蓄積し、顧客解像度を上げていく

−−MicoCloud導入後のマーケティング戦略の狙いと背景についてお伺いできますか。

松本様:長期的には「家族の移動創造企業」として、お客様と長くお付き合いができるような状態を目指しています。マーケティング観点では、主力のチャイルドシートと新規商品であるペット商品やアウトドア商品、それぞれ違った狙いがあります。

まずチャイルドシートに関しては、お客さまに「チャイルドシートならOGK」というように、OGKの高い安全基準と品質を認識したうえで商品を購入いただくことが一番の狙いです。新規商品であるペットやアウトドア商品など、新たなジャンルの商品を販売した際も、「OGKだから安心だ」と手に取っていただけたらと思っています。

メーカーはついプロダクトアウトの発想に偏りがちですが、それではユーザーとの温度差が出てしまいます。ユーザーが何を求めているのか、実際にはどんな使い方をしているのか、地域によってどのような使い方の特徴があるのか…選ばれる企業になるためには、マーケットインの発想に切り替えて商品を展開していく必要があります。その軸足となる顧客解像度を高めていくためにも、MicoCloudはキーとなるツールなんです。

−−友だちを増やし、顧客解像度を高めていく。その先にはどのような施策をお考えですか。

藤田様:自転車商品など既存商品に関しては、マーケットインの商品開発とOGKの認知向上、商品品質が高いという想起を得る施策を実施しています。また、ペット商品やアウトドア商品などの新規商品に関しては、商品そのものの認知を取る施策をしています。異なる戦略を実現するための鍵となるのが、お客様の属性やニーズを把握し、分析することです。

松本様マーケットインの商品開発を実現するためには、企画と開発2つの部署の連携が重要です。他部署と商品企画についてすり合わせる際は、アンケートの調査結果が大事な裏付けとなります。今までは購入者アンケートや外部の調査機関を利用していましたが、時間とコストがかかってしまうため、開発時期が被ったり、遅れたりしていました。LINEなら簡単にアンケートの回答を得ることができ、かつお客様のデータを元にした提案ができるので納得感も高いんです。

また、新規商品に関しては自転車商品と比較して認知がまだ低く、OGKは店舗を構えていないため、展開する際は自社で販売する方法も検討する必要があります。そうなると、ECサイトの強化だけでなく、LINE経由の導線など、購買へと促す施策が必要不可欠です。そのため、LINEには居住エリア、年齢、ペットの有無など、LINEから得た情報をもとにニーズを把握し、セグメントを絞って配信することで、商品への理解を深めたり、ECへ誘導したりする役割を持たせています。

 

−−現在はどの数値をKPIに設定していらっしゃいますか。

藤田様:MicoCloud活用における一番の目的は、お客様の属性とニーズを把握し、分析し、商品開発などへつなげること。そのためにはより多くのお客様の声が必要になるため、現在は友だち数をKPIに置いています。まずはより細かなセグメントで見ていきたいので、登録者数を県ごとに設定して、ある程度増えたタイミングで反応率を追っていこうと考えています。

松本様:具体的には、Instagramや購入者向けのメルマガからLINEへの移行を促したり、広告や他コンテンツから誘導したりして友だちを獲得しています。LINEで接点を持ちながら、簡易アンケートで得たお客さまの情報を蓄積していくことで、さらに顧客解像度を高めていきたいですね。

LINEがお客様の興味関心を定量的に可視化し、ニーズを浮き彫りにできた

−−MicoCloudを導入してから、どのような成果を得られましたか。

松本様:友だち登録者数は8ヶ月(23年6-12月)で約4倍にまで増やすことができました。友だち数以上に重要だと思っているのが、顧客データを分析しニーズを可視化できたことです。例えば、ペットを飼われているお客様にだけ、OGKがペット商品を扱っていることを認知してもらえるようにしました。出し分けができなければ、必要のない情報を届けてしまい不満が溜まってしまうリスクすらあります。

Instagramではつながりが持てても、お客様の興味関心を定量的に判断することができませんので、その重要な部分がLINEで可視化できるようになったことは非常にポジティブな成果です。

藤田様:また、オンラインストアの売上が明らかに増加しました。LINE経由で認知された新商品の先行予約の申し込みが来るなど、LINEからオンラインストアへの誘導ができていますので、オンラインストアを充実させようとしているところです。商品を購入されたお客様には、どこで商品を知ったのかアンケートで伺うのですが、今まで上位を占めていたInstagramとネット検索に、LINEが追いつこうとしています。この結果は導入前には想像もできませんでしたね。今後、EC限定商品の販売も企画しているので、その際はより詳細に計測できるようパラメータを設定する予定です。

−−成果が得られた背景にどのような理由があるとお考えでしょうか。

松本様:成果へつなげるには、どれだけ多くの情報を回収できるかがポイントでした。LINEは画像も追加できますし、回答しやすいテンポで表示されるため、ユーザーにとっても負担が少ないんです。たとえば商品の型番がわからなくても、ユーザーは絞られた情報と画像から簡単に選択できます。そうした気軽さはLINEならではですし、回答がしやすいとより多くのユーザーが情報をくださいます。

−−LINEから得た情報を商品開発へ活かすことはできそうですか?

松本様:MicoCloudのご担当者様が月々の数値をレポートにまとめてお送りくださるので、社内でも共通認識が持てるようになり、どこに課題があるのか、どこに注力し、何を改善すべきかが明確になりました。今までは把握できなかった小さな気づきをたくさん拾うことができた気がします。また、基本的に商品を販売するのは自転車の販売店さんですが、営業担当が伺う際にもお客様の反応を資料に落とし込んだトークができますので、会話が盛り上がるのだとか。そこで企画が持ち上がるなど、LINEによってどんどん可能性が広がっているように思います。

−−成果を通してどのような気づきが得られましたか。

松本様:LINEで応募するプレゼントキャンペーンを定期的に実施しているのですが、バスケットの応募が想定以上に多く、バスケット(自転車後部に設置するカゴ)もニーズがあることがわかったんです。弊社はチャイルドシートの繁忙期が会社の繁忙期となっていましたが、繁忙期以外にも売れる商材を見つけることができ、新たな売上を創出するきっかけづくりにもなりました。

−−社内ではどのようなメリットがございましたか。

藤田様:LINEでつながったお客様は属性やニーズなどがわかるため、SNSで計測された数値に対する信用度もグンと上がりました。今までInstagramやメールでは、何人のフォロワーとつながっていますという話しかできませんでしたが、LINEであれば1万人のうちペットを飼われている方が何%いますというように、お客様に付随した情報まで出せるところが会社としても重要だよねという話がでています。

松本様: 私たちが「これをやりたいです」とお伝えしたものに対して、MicoCloudご担当者様の反応がとにかく早く、テキパキと対応してくださるので並行して施策がどんどん進んでいます。他の施策とも連動できるので相乗効果がありますし、数値で成果を示すことができますから、「前回はこんな結果だったので、次回はこうした取り組みを行います」と話が進めやすく、社内の意思決定スピードも格段と上がりました。高品質なコンテンツをコンスタントにお客様へ提供できるようになったのも、運用面でもご支援いただいているおかげです。

顧客解像度をあげ、ユーザー視点になることが成果につながる

−−今後、企業としてどのような価値を提供していきたいとお考えでしょうか。

藤田様:引き続き、OGKの商品を利用することで、移動が楽に、そして楽しい時間になるよう、お客様のサポートをしていきたいです。

とくに、チャイルドシートを利用する子育て層は、日常的なお子さまとの会話、コミュニケーションが非常に大事ですが、毎日の保育園のお迎えが苦痛に思われてしまうのは非常に悲しいですよね。これまでも、お客様のご負担とストレスを少しでも軽減したいとの思いで、商品開発に力を注いできました。「少しでも便利になれば、時間と心に余裕ができて生活がもっと豊かになる」。この思いをいつでも胸に、今後もLINEを活用してお客様のニーズを掴みながら、ご家族みなさまが笑顔になれる商品開発や情報発信に取り組んでいきたいです。

−−最後に、MicoCloudの導入を検討されている事業者さまへひとこと頂けますでしょうか。

松本様:MicoCloudを導入して良かったのは、リソースとノウハウを補っていただきながら、ご担当者さまのスピーディかつ柔軟な対応によってさまざまな成果が得られたことです。とにかくレスポンスが早く、しっかり併走してくださるから、アイディアが浮かぶたびに「まずは相談してみよう!」って、すぐにお声がけさせていただいています。もう、本当になくてはならない存在といいますか。

現在はLINEをはじめ、さまざまなSNSがありますが、担当者を配置し、目的と目標を持って運用することが他の企業さまにおいても成果につながるカギになると思います。LINEは、今まで見えてなかった顧客の解像度を明確にしてくれますから、ユーザーに寄り添った商品やサービスを提供したい企業様にはぜひ活用をおすすめしたいですね。

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